行徳警察署は7月21日(金)、電話de詐欺被害が疑われる事案の現金引き出しを、警察と連携して防いだ京葉銀行行徳支店の2人に感謝状を贈呈した。
詐欺被害を防止したのは、京葉銀行行徳支店の小原良幸次長と、行員の田内花苗さんの2人。署長室で大丸範雄署長から感謝状が手渡された。
被害者は80歳代の男性で、携帯電話に届いたメールにより、多額のプリペイドカードを購入させられようとしていた。
男性は5月30日、同支店の窓口を訪れ、応対した田内さんに「現金100万円を引き出したい」と伝えた。お金の使い道として「アップルギフトカードを購入する。57億円の融資が受けられる」などと話したため、詐欺だと直感した田内さんは、小原次長に取り次いだ。
小原次長が実際に男性に届いたメールを見せてもらうと「公的機関の融資を装う文章で、詐欺だと疑わざるをえなかった」。
そこで、お金を引き出さず警察に通報するよう男性を説得。支店長が行徳警察署に対応を相談し、駆け付けた警察官と男性の間でも話し合いが行われ、お金の引き出しは取りやめられた。
田内さんは「お客さまに安心して銀行をご利用いただくためにも、詐欺に加担せずに済んでよかった」。小原次長は「日頃から警察との協力が大事だと改めて感じた」と話した。
大丸署長は「銀行の粘り強い対応が被害を食い止めた」と感謝した。
同署では先月「電話de詐欺」について注意喚起するオリジナルのゴム印を作成。ATMの脇に置かれる金融機関の封筒に署員が押印して利用者に渡すなど、詐欺被害防止に力を注いでいる。