首都高速道路㈱は8月30日(金)、首都高速湾岸線舞浜高架下で地震防災訓練を実施した。首都直下地震を想定。橋梁ジョイント部に路面の段差と開きが発生し、車両が通行できなくなる状況を再現したもので、緊急交通路として1車線を確保することを目指して行われた。
訓練には約60人が参加。被害状況を確認後、小回りが効いてコンパクトな車体ながら4トントラック程度まで牽引可能な「トーイングトラクター」や、タイヤの下に設置してジャッキアップすることで車体を持ち上げられる「ゴージャッキ」(1基当たり700kgまで持ち上げ可能)、「レッカー車」を使用して滞留車両の移動が行われた。
路面段差の仮復旧には、軽量段差修正材「EPSスロープ」や「EPSフラットブロック」を使用した。これらの部材は軽量で、人力で運搬・設置できるため、迅速な復旧が可能。一方、路面の開き(50cm)には、FRP製の軽量渡し板「F-Deck」を使用し、短時間で仮復旧を完了させた。
また、ドローンによる情報収集訓練も実施。これは、災害時にドローンを用いて道路状況を迅速に把握するためのもので、従来の高速上点検に加え、高架下点検も想定したデモ飛行が行われた。