江戸川区が実施している「令和5年度江戸川歯つらつチェック」事業では、65歳以上の区民が年1回、無料で口腔ケア健診を受けられる。江戸川区歯科医師会の根本秀樹会長に同事業の特色について聞いた。
口腔機能を幅広くチェック
同事業の健診内容は、歯の状態、かむ力、飲み込む力、口腔衛生状態などに関する7つの検査。
「虫歯や歯周病を調べる一般的な歯科健診の項目に加え、舌やのどの筋肉の働きなど口腔機能レベルを幅広くチェックし、必要なアドバイスをするのがこの健診の特徴です」と根本会長。
「加齢による体力の衰えや病気は、口腔機能の低下に由来する部分が大きく、高齢者の口腔ケア・口腔機能管理を徹底することが、要介護や寝たきりになるのを予防することにもつながります」
誤嚥(ごえん)性肺炎の予防にも
口腔機能の低下は、近年、特に高齢者の死因の上位である誤嚥性肺炎にもつながる。
「口腔機能が低下すると、食べ物が飲み込みにくくなり、同時に誤嚥がおこり肺に細菌が入りやすくなる。それが発端となり誤嚥性肺炎や感染症を招きます。『歯つらつチェック』では、口腔機能を向上させるトレーニング方法「健口体操・けんこうたいそう」をお伝えしたりするので、積極的に利用していただきたい」
区内指定歯科医療機関へ予約を
健診は通年実施。
対応するのは、江戸川区歯科医師会会員で研修を受講した約170の「区内指定歯科医療機関」。
一覧が区のホームページに掲載されている。希望者は直接各機関に予約して受診しよう。
なお、昭和28年と33年生まれの人に限っては「65歳・70歳のお口の節目健診」となり「成人歯科健診」と併せた健診となることから、受診期間は今年6月から11月までに限られる。
▽問い合わせ
TEL:03-5662-0032/江戸川区介護保険課(後期高齢者医療制度加入者以外)
TEL:03-5662-0623/江戸川区健康推進課(後期高齢者医療制度加入者)