『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った』
金井 真紀/著(岩波書店)
紹介してくれたのは…市川市中央図書館 齋藤さん
〈おすすめコメント〉
思わずタイトルを読み直した方も、いらっしゃるのではないでしょうか。そのままの意味ではありませんので、ご安心を。副題は「世界ことわざ紀行」。文筆家・イラストレーターで「言語にまつわるおもしろいエピソードが大好き」という著者が、世界の36のことわざをイラストとともに紹介した1冊です。タイトルは「意外なところに道がある、解決策はひとつではない」というフィンランドのことわざです。
著者の体験したエピソードにその土地の文化や歴史が垣間見え、ことわざを通して世界を旅する気持ちにしてくれます。メキシコの「最高の料理人でも豆を焦がす」は、日本では「弘法も筆の誤り」。お国柄が表れていて、なるほどと、思わずうなずいてしまいます。中には、ルーマニアの「面と向かって緑色のことを言う」、スペインの「チャペラをかぶって、世界を歩こう」など、どんな意味か予想もつかないものも。気になる方は、手に取って確認してみてください。