特定NPO法人市川市ユネスコ協会(吉岡昭一会長)は、79回目の終戦記念日の8月15日(木)正午、市内の寺院など6会場で一斉に鐘を鳴らす「平和の鐘を鳴らそう」を開催し、平和への祈りを捧げた。
開催場所となったのは中山法華経寺、真間山弘法寺、海巌山徳願寺、原木山妙行寺、日本福音ルーテル市川教会、JR市川駅コンコースの6会場。日本ユネスコ協会連盟による全国一斉行事で、今年で第24回を数え、市と市PTA連絡協議会が後援した。
ロシアによるウクライナへの侵攻、パレスチナ自治区ガザでの戦闘などが続く中、改めて平和へのメッセージを示そうと、児童生徒22人を含む合計91人が参加した。
このうち中山法華経寺には近隣から12人が集まった。参加者を出迎えた新井日湛貫首は「子どもの頃に戦争を経験した私は、平和を願わない日はない。終戦記念日の今日、平和への祈りをこめてこの寺の鐘を高らかに鳴らしてください」とあいさつした。
釣り鐘の前に移動した参加者らは、ノーベル平和賞受賞者らが起草し、「すべての生命を大切にします」など6項目からなる『わたしの平和宣言』をそろって読み上げた。
そして、正午の時報を合図に全員で息を合わせて繰り返し鐘を突き、厳粛で力強い音を周囲に響かせた。
同協会の松本定子副会長は「猛暑の中をよくおいでくださいました。私たちの願いが届きますように」とお礼を述べた。
参加した中山町会の平野昭紘会長は「世界の戦争のニュースを見ると、早い収束を願うばかり。戦争はやめ方が難しく、それだけに決して起こしてはならないものだ」と話していた。
祖母と一緒に参加した小学4年生の林咲穂さんは、ユネスコの文字のたすきをかけ、しっかり鐘を鳴らし、「暑かったけど、参加してよかった」と汗をぬぐっていた。