みのり保育園(猫実)の園庭にひまわりの花がたくさん咲いている。これらは種から育てたひまわりで、その花々の間で楽しそうに遊ぶ園児たちの姿が。そう、ここはただの花壇ではなく、ひまわりでできた「迷路」。
「きっかけは『福島ひまわり里親プロジェクト』のひまわりの種を育てるという試みでした」と話すのは中川一世園長。
当初、プランターでこぢんまりと育てる予定だったが「どうせやるならもっと楽しいものに」と、種を追加し、園庭を花壇に見立てて育てることになった。「迷路にしたのは園職員のアイデアです。そして、迷路になることは園児たちには内緒にしていたんですよ」
福島ひまわり里親プロジェクトは全国の人々が里親となってひまわりを育て、採れた種をまた福島に送って福島県の復興につなげる取り組み。「種からしぼった油は福島県を走るバスの燃料にするそうです。子どもたちには誰かのために何かをする。思いやりの心を育んでもらいたい。また、防災意識を持ってもらえれば」と中川園長。
種まきはもちろん、水やりも園児たちが手伝っているそうで、「花の成長を見るだけでなく、花があれば虫がやってきます。そういう自然への気づきができたのであればうれしい」と語る。
花が終わったあとは、皆で種を集めて、福島に送るそうだ。