公開日: 2024年4月30日 - 最終更新日: 2024年5月2日

いちかわのまちづくりリーダーたち

行徳新聞
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私大職員・建築コンサルタント
三浦 康彰さん

子どもたちが住みたいと思える団地

大手ゼネコンからの転職を機に、妻の両親がいるハイタウン塩浜で暮らし始めた三浦さん。緑が多く、大好きな海も見える。都心からも近い。子育てしやすい環境をすぐに気に入った。
一方で気になったのが、団地の高齢化問題。
「父親としては、いま子どもたちに楽しく過ごしてほしい。そして将来、子どもたちが自分の家族を持ったときに戻ってきたい、住みたいと思えるような、元気で魅力あるハイタウン塩浜になってほしいと考えていました」

その思いは、子ども食堂を手伝ったことをきっかけに動き出す。
食堂を運営していたのは同じ団地の住人で、TMOの修了生。その人から講座の存在を聞き、「まずは市川のことを知ろう」と受講を決めた。

※注釈「TMO」
いちかわTMO講座。講座では、まちづくりのリーダーであるTMO(タウン・マネジメント・オフィサー)を養成することを目的としており、リーダーにとって必要な課題発見力、表現力、コミュニケーション能力などを研修するとともに、受講生・修了生相互の「場づくり・関係づくり」について学ぶ機会となっている。

TMOで思いが形に

講座では市川市について学べたことはもちろん、市民でもある仲間たちの意見やアドバイスを聞けたことが大きな収穫だった。加えて、仕事などが忙しい中でも、定期的に数時間集中できる環境を手に入れられたことが、とても貴重だったという。
「1人だけでは日々時間に追われて、形になるまで仕上げられなかったと思います」

アドバンス講座では、団地の高齢化問題や主な団地の構造などを勉強。ハイタウン塩浜がある市川塩浜の立地についても、独自に分析した。
「次世代に選ばれるためには、弱い部分の魅力をアップすることが重要。その1つの要素である生活の利便性向上のために考えたのが『ドローン無人配送サービス』です。大学の仕事でドローンと関わったことがあり、思いつきました」

塩浜上空をたくさんのドローンが飛ぶ!?

市川塩浜の周辺には大規模な物流拠点が点在している。そのため三浦さんは「国土交通省では別の場所で実証実験を行っていたが、実はハイタウン塩浜こそが適任なのでは」と感じているという。「電車の車窓から塩浜方面を見ると、たくさんのドローンが飛んでいる…すごくかっこよくて近未来的な光景だと思いませんか?」
さらに、地域の見守りや防災無線の補助、災害時の支援物資搬送など、魅力アップのためにドローンを活用する方法をさまざま考えている。
「住んでいる人のニーズを把握するため、本当は何でも屋でも始めようかと思っていた」と笑う三浦さん。
現在はコミュニティクラブに所属したり、PTAの役員を引き受けたりと、着実に地域に根を下ろすため活動中だ。

「今は団地や地域の人たちのニーズを聞きながら、自分でできることを探っていきたい」
わが子、そして次世代に選ばれる地域づくりを進めていく。

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