春を告げるえどがわの風物詩
金魚の特産地として知られる江戸川区。区内や関東近県の生産者が丹精込めて育てた金魚の初競りが東京都淡水魚養殖漁業協同組合(江戸川区船堀7)で行われ、「和金」や「琉金」など約20種・約2万5000匹が競りにかけられた。
3月7日(木)に始まった初競りには、都内や千葉、埼玉などから仲買業者ら約10人が参加。
金魚が入った活舟が競り場に運ばれると、競り人の「さぁ、いくら!」という威勢の良い掛け声を合図に競りが始まった。
今年は「和金」や「琉金」など、関東近県の生産者が育てた約20種・約2万5000匹が出品。1匹当たりの単価を表す「ちょうまる」や「てんがん」などの業界独特の符丁を使って、和やかな雰囲気ながらも真剣な表情で競り落とす。多いもので約1000匹の金魚が泳いでいる活舟には、仲介業者の屋号を書いた札が投げ入れられ、落札されていった。
同組合の堀口英明組合長は、「7月の最盛期に向け市場を盛り上げるとともに、多くの人に金魚の魅力を発信していきたい」と話した。落札された金魚は、首都圏を中心とした小売店等に卸され、観賞用や金魚すくい用として販売される。
同組合では、「金魚の初競り」を毎年3月の第1木曜日に開催。
この日を皮切りに11月末の終競りまで定期的に競りを開催する。見学は無料。