「食」は健康の源。季節の食べ物をしっかりとって元気でいたいもの。薬膳のプロフェッショナルが「旬の食物」を紹介します。
今月の食物山椒
お正月過ぎに小寒を迎え、まもなく大寒がやってきます。この約1カ月を「寒の内」と言い、最も寒さが厳しい日が続きます。寒中水泳が行われるのも、寒中見舞いもこの時期。体の芯から冷える時なので、内臓から温める食べ物をとって、元気に過ごしましょう。
山椒は、代謝を活発にして血行を改善、発汗作用を高めることから、冷え性や神経痛に効果があるといわれている食材です。そのほか整腸作用として消化不良に効果があり、新年会などで疲れた胃腸にもってこいです。
山椒入り痺れ鍋
■材料
鶏もも肉300g
白菜1/6
長ネギ1本、椎茸2枚しめじ50g、舞茸50g
絹ごし豆腐200g
山椒の粉大さじ1
鍋出汁(出汁1ℓに対し醤油、みりん、酒各大さじ3 ※市販の白出汁でもOK)
■作り方
①鶏肉は一口大、長ネギは斜めに、白菜は食べやすい大きさに、しめじと舞茸は房に分けておく。
②鍋に出汁と山椒粉を入れ火にかける。沸騰したら鶏肉を入れ、続いて豆腐と野菜類を入れて煮る。
※山椒粉は、できれば生山椒が理想です
「冷え」は美容の面からも大敵です。腎や脾臓の冷えは筋肉自体の冷えを呼び、顔や体全体にシワを作ります。
対策として、入浴時に首までお湯につかり、2つのツボ、「湧泉」(足裏の真ん中よりちょっと上)と「命門」(おへその真後ろ)をマッサージするとよいでしょう。
桑原祐美(くわばらひろみ)
国際中医薬膳管理師。中国黒龍江中医薬大学日本校で漢方・薬膳を学ぶ。薬膳料理教室「花凜」主宰。大手介護グループの薬膳監修。