国際審判員として3度目の参加
パリ2024オリンピックの柔道競技で日本人で唯一の柔道審判員として参加し審判を務めた天野安喜子さんが、8月13日(火)に江戸川区役所を訪れ、斉藤猛江戸川区長に大会参加の報告や今後の抱負を語った。
天野さんは、実家が柔道場を開いていたことがきっかけで7歳から柔道を始めた。1986年の福岡国際女子柔道選手権大会48キロ級では強豪を倒し銅メダルを獲得するなど活躍した。
2001年に国際柔道連盟審判員の資格を取得。2008年の北京オリンピックでは、日本人女性初の審判員として選出された。
今回は北京、東京(2021年)に続く3度目。五輪の柔道審判員は、大会開催までの4年間で優秀な審判成績を収めた世界で上位16人のみが選ばれるもので、日本人でただ一人選ばれた。
江戸時代初期から続く「宗家花火鍵屋」の15代目当主というもう一つの顔を持ち、江戸川区花火大会を担当する天野さん。パリ2024オリンピックの審判員として派遣されることが分かり、区花火大会実行委員会は、今年の開催日を例年行われている8月第1週目土曜日から24日(土)に変更。次戦は夏の夜空を舞台に、一寸の狂いもなく、正確に打ち上げる花火師として活躍する。
パリ2024オリンピックでは、男子81キロ級、男子100キロ級の3位決定戦などの約30試合で審判を務めた。試合後には、SNSに天野さんの審判力を絶賛する声が相次ぎ投稿された。
区役所を訪れた天野さんを「2024 パリ五輪柔道審判員 天野安喜子さん お疲れ様でした!」と書かれた横断幕を携えた職員らが拍手で歓迎。大会での活躍を称え、斉藤区長から花束が手渡された。
天野さんは、「五輪というプレッシャーはありましたが、迷わずに裁くことができました。皆さまからもいい評価をいただき感謝しています」と振り返った。斉藤区長はパリ2024オリンピックへの参加について「国の代表で来ている選手の試合を裁くのは大変なこと。私たちから見れば審判の金メダルです」と称え、また「この勢いで花火大会もお願いします」と話した。