今年で20回目
農業経験者が児童に手ほどき
区立東葛西スポーツ公園(東葛西9)の一角にある「みんなの田んぼ」で、5月10日(金)、地元の小学生が農業経験者らでつくる地域ボランティア団体「葛西さざなみ会」のメンバーから指導を受けながら、田植え体験を行った。
「みんなの田んぼ」は、「子どもたちに稲作体験の場をつくりたい」という地域住民からの声を受け、2003年に「東葛西スポーツ公園」の一角に開設された。2005年からは、近隣の小学生が地元の農業経験者の指導を受けながら、稲作体験を行うように。20回目となる今年は、区立東葛西小学校・南葛西小学校・第四葛西小学校・南葛西第二小学校の児童が体験を行った。
児童の米づくりをサポートするのは、「葛西さざなみ会」のメンバー。同会は、葛西地区にある小・中学校のPTAやOBが集まって1991年に発足した団体で、かつて葛西地区で盛んに行われていた米づくりや海苔づくりを地域の児童に体験させるなど地域の歴史や文化を伝える活動に取り組んでいる。
当日午前9時、みんなの田んぼに区立第四葛西小学校の5年生111人が集まった。
初めに、葛西さざなみ会の篠原会長が児童に苗の持ち方や植え方、水田での歩き方などを指導。苗を親指・人差し指・中指の三本指で根に近い部分を持ち、水田に5㎝ほど垂直に差し込むことや、水田にはつま先から入り、かかとから足を抜いて歩くことなどをアドバイスした。
児童は、ひざ下まで浸かった足をとられないよう慎重に歩を進め、一人あたり5株のあきたこまちの苗を丁寧に植える。普段はなかなかできない体験に、田んぼのあちこちで子どもたちの歓声が上がっていた。
初めての田植え体験を終えた児童は、「田んぼの中は思ったより深く、転びそうになりましたが気持ちよかったです。毎日食べているお米がどうやって作られるかを学ぶことができました」と感想を話した。
2日間の日程で全4校の児童が田植えを体験。この後は、葛西さざなみ会の会員が草むしりや水の調整などで米づくりをサポートしていく。9月半ばには児童たちが稲刈りを行い、12月1日に同会が主催する「収穫祭」で振る舞われる予定とのこと。