新浦安中央ビル
浦安市入船4-1-1
【4F】
入船整形外科リハビリテーションクリニック
【3F】
かわばた眼科
森下クリニック
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新浦安こどもクリニック
マリンクリニック
なな耳鼻咽喉科
4F
入船整形外科リハビリテーションクリニック
整形外科・リハビリテーション科
腰と股関節の痛みの原因
―ヒップスパインシンドロームとは NEW
股関節と脊椎は骨盤を介して隣り合っているため、股関節と脊椎の両方の病態がお互いに影響し合うことがあり、ヒップスパインシンドローム(Hip-Spine Syndrome)と呼ばれたりします。股関節と脊椎は密接に連携して働くため、片方に問題が生じると、もう片方にも影響が出ることがあります。例えば、股関節の変形性関節症や可動域の制限があると、腰椎に過度な負担がかかり、腰痛や姿勢の問題が発生しやすくなります。逆に、脊椎の問題(例えば、腰椎椎間板ヘルニアや加齢に伴う変形)が股関節の動作や機能に影響を与えることもあります。ヒップスパインシンドロームは、高齢者や関節に負担がかかりやすい職業やスポーツをしている人に多く見られます。診断には姿勢などの包括的な評価が大切であり、病態に応じた治療法が選択されます。
膝に水がたまってしまうのはなぜ?
「膝に水がたまる」原因として多いのは、変形性膝関節症や関節リウマチなどの慢性疾患が原因で炎症が生じ、膝の摩耗が進むと体が自然と膝関節を守ろうとして水がたまってしまいます。また、半月板損傷や靭帯損傷などの外傷、痛風や偽痛風といった代謝性疾患も原因となります。まれですが、感染、腫瘍や全身性の病気などでも生じ、放置すると膝の機能が失われる危険性があるため、早急な治療が必要なこともあります。診断には、視診や触診に加え、レントゲンやMRIなどが用いられ、関節内の状態を確認します。「膝に水がたまる」という現象は日常的によく見られる問題ですが、原因や程度に応じた適切な治療が必要です。早期に対処すれば、重篤な合併症を避けることができますので、膝に違和感を覚えたらすぐに専門医の診察を受けることをお勧めします。
子どもの肘のケガ ~本当に肘内障?~
肘内障(ちゅうないしょう)は、肘の靱帯から外側の骨(橈骨頭)がはずれかかることによって起こり、特に5歳以下の小児にみられます。通常、子どもの手を急に引っ張った際に生じますが、はっきりとした受傷機転がわからないこともあります。
症状は、痛がって腕を動かすことを嫌がり、腕を下げたままにしがちです。
治療は肘関節を正しい位置に戻す徒手整復を行います。整復後はいつもと同じように腕を使ってかまいませんが、再発を防ぐため、子どもの手を急に引っ張らないことが重要です。
肘内障は繰り返すこともあり、web上などで整復法を紹介する情報も散見されますが、肘を痛がる症状の中には骨折や脱臼の可能性もあります。他のケガを見逃さないためにも、肘内障が疑われる場合は速やかに整形外科を受診し、適切な処置を受けることが推奨されます。
暑い夏は痛風発作にご注意を!
痛風発作は血中の尿酸値が上昇し、関節に尿酸結晶が沈着することで激しい痛みや腫れを引き起こします。
夏は汗をかき脱水傾向になりやすく、さらにビールがおいしい季節なので、アルコールの利尿作用によって体内の水分不足を促進するため、夏場に生じやすいと言われています。
典型的には足の親指の関節に痛みが現れます。原因はプリン体を多く含む食品の摂取、脱水、アルコール、肥満などです。治療には急性期の痛みを和らげるための非ステロイド性抗炎症薬、コルヒチン、ステロイドが使用され、長期的には尿酸値を下げるための薬物療法が行われます。生活習慣の改善も重要で、低プリン体食の摂取、適度な運動、アルコールの制限、水分摂取の増加が推奨されます。
生活習慣の改善と適切な治療が発作を予防し、長期的な関節の健康を維持するために重要です。
最近耳にする“スマホ首”とは?
“スマホ首”はストレートネックとも言われ、文字通り首の形がまっすぐとなる状態です。
本来、頚椎は前方に弯曲していることが多いですが、スマホの普及に伴い下を向く姿勢や長時間同じ姿勢をとり続ける人が増えたことが原因と考えられています。
症状は、首の痛み、肩こり、頭痛など後頚部の痛みですが、頚椎の変形が進むと上肢の痛み・しびれ症状を生じることもあります。
対策はスマホやパソコンを使用する際、定期的な休憩とストレッチや運動を行う、スマホを目の高さに持ち上げて使用する、普段から姿勢に気を付け、背筋を伸ばすよう意識する、といったことを心掛けることが何よりも大切です。
スマホ首でお困りの方は年々増えている印象があります。スマホ首は現代の生活習慣によるものであり、日常的な注意と適切な対策で予防や改善が可能です。
スポーツによる肘の痛み―野球肘とは?
大谷翔平選手をはじめとする、一流選手でも避けられないスポーツによる怪我。
スポーツに関連する整形外科疾患に『野球肘』があります。これは、成長期にボールを投げすぎることで生じる肘の障害です。繰り返す投球により肘への負荷が過剰となり、肘の外側で骨同士がぶつかり骨・軟骨が剥がれ傷つきます。また肘の内側では靭帯・腱が引き延ばされて傷みます。
診断はX線検査やMRI撮影にて行います。オーバーユースが原因であり、予防と治療は肘の安静が最も大切です。痛みを我慢して投球を続けていると障害が悪化し、症状によっては専門施設での手術が必要になることがあります。スポーツへの復帰時期については、主治医と特によく相談してください。同様のスポーツ関連疾患にテニス肘と呼ばれる病態もありますが、こちらは次回以降ご紹介します。
足がつる!
こむら返りの予防法は?
こむら返りは、多くは夜間に起こるふくらはぎの筋肉のけいれんを指します。
強度の高い運動、筋肉の過度の緊張、運動不足、脱水、血流障害などによる筋の異常収縮が原因と考えられています。基本的には心配ありませんが、腰椎椎間板ヘルニア、腎不全、肝障害などの疾患由来や、妊娠が原因となることもあります。
予防としては、ビタミンEを多く含む食事(ナッツ類、ホウレンソウなど)が効果的であったり、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルを豊富に含む食品(バナナ、ヨーグルトなど)を摂取することで、筋肉疲労の軽減も期待できます。もちろん、脱水予防のための適度な水分補給も大切です。そして、普段からストレッチを習慣化しておくと、筋肉が適度に刺激され血行も改善し、こむら返りが起こりにくい身体づくりが期待できます。
稲田大悟院長
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3F
かわばた眼科
レーザー・各種外来手術・眼鏡・コンタクトレンズ処方
秋の花粉症 NEW
Q:最近目がかゆいです。秋でも花粉症なのでしょうか?
A:花粉症は春先のスギだけが原因ではありません。秋にも起こります。夏にもイネの花粉症が見られますので季節に限らず起こるものです。
秋の花粉症は、キク科のブタクサ、ヨモギ、セイタカアワダチソウなどが原因と言われています。一般的にスギ花粉症に比べ、その飛散量も少なく、高い木であるスギと異なり草花であり飛散範囲もあまり広くないため、症状は軽いと言われていますが、例年春先から花粉症が発症する方は、野草に近づかない方がよいと思います。
すでに症状が出ている方は、緩和のために抗アレルギー薬の点眼や内服をすぐに開始してください。症状が激しくなれば、抗ヒスタミン薬と副腎皮質ステロイド剤の点眼や内服などを追加します。対応が遅れると強い症状が長引きます。早期の治療を心掛けましょう。
緑内障について
Q:人間ドックで、眼圧は高くないのですが、眼底検査から緑内障を指摘されました。近視で遠近両用眼鏡をかけています。(50歳男性)
A:わが国では、40歳以上の人口のうち緑内障患者は17人に1人と推定されています。緑内障は、眼圧が高くなる病気と考えられている方も多いのですが、実は我が国では、眼圧は正常範囲であるのに視神経が障害され視野(見える範囲)感度が悪くなってくる正常眼圧緑内障の方が多いのです。初期にはほとんど自覚症状はなく、視野検査をしないとわからない場合も多いのですが、放置すると視野狭窄が進行し視力にも影響して失明にも至る病気です。治療は、レーザー治療や点眼剤で眼圧を低くコントロールすることです。レーザー治療や点眼剤だけで視野障害の進行が止まらない場合は、手術で眼圧を下げることになります。一度失われた視野は回復しません。早期発見、早期治療が大切です。
小学生の視力低下について
Q:小学一年の子どもです。学校検診で視力低下を指摘されました。近視でしょうか?
A:視力低下の原因は近視とはかぎりません。遠視、乱視の場合もあります。小学校1年生の視力低下は遠視が原因となっていることが多いのです。遠視は遠くが見える目のように思われていますが、ものを明視する為にピント調節力を多く必要とする負担の大きい目です。近くの文字がぼやけて見えたり、ピント調節が緊張し、近視のように遠くが見えにくくなる場合があります(仮性近視)。また内斜視(左右の視線が内寄せの状態)になることがあります。遠視の程度によっては、近業作業を厭がったり、根気が続かないなど学習に支障を来すことがあるので要注意です。遠視度数を正しく測定し、眼鏡などを装用すると多くの場合症状は解消します。まず視力低下の原因がどこにあるか眼科で調べてもらうことが大切です。
紫外線の眼への影響
紫外線を継続的に浴びると、皮膚が赤くなる(紅斑)などの変化が起きます。これが長年にわたると、皮膚ガンや白内障、翼状片(白目の組織が異常に増殖し黒目に食い込んでしまう病気)などの発症率が増加します。適切な眼鏡やサングラスの装用で眼障害の予防を心掛けることが大切です。紫外線が人体に及ぼす影響を示すために、波長ごとの影響度を勘案して算出した紫外線量を紅斑紫外線量といいます。これを指標化したものがUVIndexで、気象庁のホームページで、各地の観測値や予測情報など知ることができます。3以上の場合はできるだけ日差しを避け、8以上の場合はできるだけ外出を控えたほうがよいといった具体的な対処方法も示されていますので参考にしてください。
白内障の症状と治療について
65歳の女性。最近、晴れた日に光をとてもまぶしく感じます。またメガネをかけても本が読みづらくなってきました。
眼の中でレンズの役割を果たしている水晶体は、透明で光をよく通します。ところが、年齢とともに水晶体のたんぱく質が変性し、次第に白く濁ってきます。これによって、視力低下などの症状が現れるのが「白内障」です。明るい場所でまぶしく感じるのは白内障の代表的な症状です。
水晶体の濁りは、時間とともに少しずつ進行するため、視力は徐々に低下していきます。それによって、本が読みにくいなど、日常生活に支障を来すようになります。
白内障で日常生活に支障を感じるようになった場合、治療として個々人に応じた眼内レンズを入れる手術が行われます。ただし、視力低下の原因には黄斑変性症や黄斑円孔などといった網膜の病気が合併していることもあります。早いうちに眼科専門医に診てもらいましょう。
小学生の視力低下について
Q:小学生の子どもが学校で視力低下を指摘されました。眼鏡は掛けさせたくないのですが…。
A:視力低下というと近視になっているのではと考えがちですが、小学校低学年では、遠視の場合も多いのです。学校では遠見視力検査をしますが、近くのものが良く見えない児童もいます。視力不良は近視だけとは限りません。塾に通い始めて勉強時間が長くなったり、長時間コンピューターゲームをするなどしてピント調節機能へ過度の負荷がかかると視力が不安定になります。
視力低下の原因をはっきりさせるために、点眼薬を用いた屈折検査や、ピントの遠近切替えのスムーズさなどを調べる検査が必要です。眼球の奥行の長さも近視や遠視の度数に関係します。調節緊張の場合は目薬や、視力訓練などで治療します。遠視で視力が低下している場合、放置すると学習に支障がでることもあります。眼鏡装用が必要か眼科で詳しく調べてください。
緑内障のレーザー治療について①
緑内障の治療は、眼圧(眼の中の圧力)を下げることですが、これには眼内の水分(房水)の量が関係しています。房水の循環が悪くなり眼内の水分量が多くなると眼圧が上昇します。
SLTレーザー治療は、房水の出口(線維柱帯)の通りを良くすることで眼圧を下げる治療です。
線維柱帯は、メッシュ状の立体構造をしていますが、この隙間が詰まると房水の流れが悪くなり眼圧が高くなります。SLTで線維柱帯にある色素細胞を選択的に蒸発させると、免疫反応が刺激されマクロファージという細胞が活性化されることで、房水流出路の障害物が取り除かれ、眼圧が下降します。
SLTは比較的初期の緑内障が適応となります。無効症例もあり、炎症による一過性の眼圧上昇等のリスクもあるので、実施の際には十分説明を受けることが大切です。
川端秀仁院長
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3F
森下クリニック
内科・消化器・人間ドック
カゼのとき病院へかかる目安 NEW
“カゼ”の多くは、特効薬が基本的に(インフルエンザ以外は)ありません。ですから、ひき始めは、体を安静にして抵抗力(免疫力)を高めることが一番の“薬”になるのです。
しかし、次の場合には医療機関を受診するのが良いと考えます。
- 発熱、咽頭痛、咳・痰などの症状が強いとき
→合併症を引き起こしている可能性があるのと、体力を落とさないため - 症状が長引いているとき
→細菌等による二次感染を起こしている可能性があり、これには抗生物質がよく効くため - 早期に高熱が出るなどインフルエンザが疑われるとき(冬場)
→全身症状が強く、合併症の頻度が高いため - 高齢者や慢性疾患を持っている方
また、初期のうちでも漢方が著効を示す場合がありますので、早く治したい方は医師に相談されるのが良いと思います。
胃の不調
Q:最近、胃のあたりが重苦しく、食欲が落ちています。母が胃がんで亡くなっているので心配です。
(58歳・主婦)
A:胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けることをおすすめします。胃の症状を呈する疾患として、慢性胃炎や胃・十二指腸腫瘍、胃がんなどさまざまなものがありますが、症状の強さと病気の重さが必ずしも一致・相関するとは限りません。健康診断や人間ドックで、無症状の胃潰瘍が発見されることがよくありますし、一方胃の痛みが強くて検査をしたら、胃炎だけであったということも多くあります。
また、内視鏡をすすめたのは、近年の技術的進歩で、のみやすく(径が細くなった)かつ正確な診断が可能になった(画像が非常に鮮明になった)からです。
一度専門医に相談し、検査を受けられるのがよいでしょう。
熱中症にご注意を
熱中症というのは、高温下で発生する障害の総称で、
- 脱水による熱疲労
- 水分のみ補給して塩分が欠乏することにより起こる熱痙攣
- うつ熱によって体温調節機能が麻痺し、体温の異常上昇をきたす熱射病
の三つをいいます。
このうち最も恐いのが熱射病(直射日光下で発生したものを日射病とも呼ぶ)で、高熱(40度以上)とともに突然意識を失うことが多く、脳・心臓・肝臓・腎臓など全身の臓器が傷害されるため死亡率が高い状態です。
応急処置としては
- 熱疲労…多量の水分を補給する
- 熱痙攣…0・1%食塩水を飲ませるなど塩分補給を行う
- 熱射病…医療機関への搬送をする
その間もできるだけ早く体を冷却してあげるのが命を救うカギとなります。また、身体条件の悪い方は熱射病を発症しやすいので高温下(直射日光下)で労作を行う際は注意が必要です。
夏バテと胃・腸疾患
Q:最近胃・腸の調子が悪く食欲がありません。単なる夏バテでしょうか。(47歳会社員)
A:夏は胃・腸にとって過酷な季節です。確かに、いわゆる“夏バテ”で胃腸症状が出ることも多々ある事実です。しかし、もともと胃潰瘍など慢性の胃腸疾患が基礎にあって症状が出ていることもあるのです。
ですから(1)いつもと症状が異なる。(2)2週間以上症状が続いている。など気になる症状があれば、きちんと診断を受けることが重要です。
また、現在では、以前より話題になっている胃に住む細菌=ピロリ菌に対する治療が保険で行えるようになりました。胃潰瘍などをくり返し起こしている方は、この菌を除菌(薬で菌をやっつける)すると再発しなくなると報告されています。このような方も、一度専門医に相談されるとよいと思います。
高血圧の薬について②
Q:数年来高血圧の主人が、「血圧の薬は飲み続けなければならないからいやだ」と言います。大丈夫でしょうか。
A:確かに高血圧の治療は、血圧の高い状態をコントロールするのが主目的であるため、薬を続ける必要があるのは事実です。また、食生活を改善したり適度の運動を行ったりして、高血圧の状況が変化しない限りは、服薬を中止すれば元の高い血圧に戻ってしまいます。ですから、服薬を続けるのが基本となります。服薬治療には当然、メリット(脳卒中などの危険率を減らす)とデメリット(副反応、わずらわしさなど)があるのですが、医学的にメリットの方がはるかに大きいため医師は薬をすすめるのです。今は薬も研究が進み、安全性が高く、服薬回数も1日1回で効果のあるものが主流になっています。一度医師とよく相談し、説明してもらうのが良いでしょう。
高血圧の薬について①
Q:高血圧の薬を飲み始めたのですが、血圧が下がりません。先生は薬を変えると言われるのですが、強い薬なのではないかと心配です。
A:糖高血圧の薬(降圧薬)は長期間服用することが多いため、副反応の少ない安全な薬がほとんどです。現在降圧薬は作用機序の違う5系統の薬があり、さらに同じ系統でも作用の強さや持続時間の異なる薬がたくさんあります。ですから医師の側からすると、年齢や性別、ほかに合併する病気などを考慮してそれぞれの方に合った薬を処方しようと考えます。
また、最初は少ない量、あるいは作用の弱めの薬から開始することが多いので、1回で薬が合わないからといって悲観することはありません。特殊な場合を除いては、薬の系統や量の調節で、血圧をコントロールすることは可能なので、主治医の先生と相談しながら合う薬を見つけることが大切です。
早期治療が大切な生活習慣病
Q:主人の健康診断に「糖尿病」と出ていてびっくりしました。本人は大丈夫だというのですが…(52歳主婦)
A: 糖尿病や高血圧、高脂血漿といった生活習慣病(成人病)は、初期のうちは自覚症状がないのが特徴です。しかし、合併症はその間も確実に進行していきますので放置するのは禁物です。
合併症には、糖尿病性網膜症や腎症、末梢神経障害といった怖い病気があり、治療を行わなければそれぞれ、失明、腎不全、壊疽等、取り返しのつかない状態に陥ります。
その他にも、心筋梗塞や脳卒中の可能性を上げるなどデメリットが多いのです。しかし、きちんと治療を行い血糖がコントロールされていれば合併症は起こらないのです。
ご相談者の場合も早めに内科を受診して、適切な指導や治療を受けられるのが良いと思います。
森下 一院長
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2F
新浦安こどもクリニック
小児科・アレルギー科
マイコプラズマ肺炎について NEW
Q:マイコプラズマ肺炎について教えてください。
A:潜伏期間は通常2~3週間で初期症状は発熱・全身倦怠感・頭痛等で、咳は2~5日後から出はじめることが多く、最初は空咳で経過に従って徐々に喘息のようにゼーゼー・ヒューヒューになることが多いです。発症した人の咳やくしゃみのしぶきを吸い込んだり(飛沫感染)、しぶきのついた手で鼻や口を触ったりする(接触感染)で感染。咳は解熱後も3~4週間にわたって続くことが特徴。原因は細菌なので抗菌薬のマクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系が使用されます。大人の方が小児より症状が重くなりやすいです。
予防法は他の感染症と同様に手洗い・うがい・マスク使用・人混みを避けるといった基本的な予防が大切です。栄養のあるものを食べて、体力をつけて免疫力を高めることも大切です。
カンピロバクター感染症について
グラム陰性(ラセン状)桿菌が原因菌です。この菌は、もともと犬・七面鳥・ヤギ・豚・ニワトリなどの家畜の腸管に生存していて、人の腸管にはほとんどいません。犬・ヤギ・ニワトリ・牛などの家畜の病原菌で動物の下痢症などを起こします。人の場合の症状は、下痢・腹痛・発熱。嘔吐などの胃腸炎症状を呈し、食品(半生焼き鳥・生卵・モツ)や室内動物のフンなどからの感染が多く、発症までの潜伏期間は2~5日です。感染性腸炎・感染型食中毒として認められています。
治療は抗生物質に感受性がありますが、ペニシリン系には耐性菌が多いです。便を培養してもらって効く薬を処方してもらってください。
これからも、他の食中毒が増えてきます。ご家庭でも食中毒予防のため、気をつけて料理してあげてください。
最近流行りはじめたヘルパンギーナについて
乳幼児~小児期全般に初春ころから発症がみられ、真夏に流行り、10月には終息します。5月から7月ころがもっとも多く流行する病気です。感染は飛沫による経気道感染によりかなりの伝染力があります。潜伏期間は3~5日間です。
突然の発熱で発症し、のどの痛み、頭痛、食欲不振を伴い、唾液過多、指を口の中に入れる仕草をする、ときに吐き気、嘔吐、首やお腹、四肢の痛みを訴えることもあります。特徴は口の中の粘膜に発赤を伴う粟粒サイズの小水疱が2~3個できる症状です。多い例では10個ほども小水疱が形成され、急速に口内炎となり痛みを強く訴えることもあります。大方は発熱とのどの痛みが克服されれば快方に向かいます。原因ウイルスは何十種類も考えられており、何度も発症することがあるようです。
オタフクかぜの合併症について
- ムンプス性髄膜炎 腫れた後3~5日後発症して頭痛・嘔吐・首痛・顎が胸につかない状態となり、ケイレンや意識混濁となる。男児に多い。
- 睾丸炎・卵巣炎 思春期以降では、10~30%合併し、悪寒・発熱・睾丸の激痛と腫脹圧痛があり、腫れ後7日~10日に発症。女性の場合卵巣炎をおこすことがある。
- 膵臓炎 7日後に上腹部痛・吐気・下痢・便秘をおこす。
- 心筋炎 成人に合併し、突然死の原因の一つ。
- 突発性難聴 ウイルスが内耳に直接入るのと、脳脊髄液を介して内耳に入って、聴力の機能をダメにしてしまう。一時的にめまいを伴い、吐き気がある。めまいは2~3日で治まるが、難聴は治りにくい。比較的軽痛例もあり自然治癒する症例も報告されている。合併症の予防は、ムンプスワクチンをすることが唯一予防可能方法と思われる。
咽頭結膜熱(プール熱)について
この病気は、夏かぜ疾患のひとつでプールを介して流行することが多いのでプール熱とも呼ばれ、結膜炎を起こし、はやり目と呼ばれることもあります。簡単に言うと、のどと目が真っ赤になり高熱が出る病気です。主にアデノウイルスによる感染症です。空気感染や目の結膜炎から移り、夏季(主に4月~10月ごろ)に幼児~学童を中心に流行します。潜伏期はおよそ3日~7日です。発熱、咽頭炎結膜炎が主症状ですが全部揃わないこともあります。乳幼児では嘔吐や下痢を伴うことがよくあります。38℃~40℃の高熱が4~5日前後続きます。
その他全般的に、一般的なかぜの症状があります。ウイルスは患児の咽頭部や唾液より2週間、便から数週間排泄されます。予後は良好で、5~7日間位で治癒します。
りんご病(伝染性紅斑)について
ウイルスによる発疹性の病気で園児、学童に発症し、季節性はありません。伝染力は、はしかや水ぼうそう、風疹などに比べると弱く、発熱も軽度です。
顔面に蝶形紅班(蝶が羽を広げたような赤色の班が両側の頬に出る)が現れます。数日経過後腕と太ももの部分に細かい赤い斑点が生じ、大きな赤い斑状になって、おしりや体の方に広がっていくこともあります(不規則な地図のような形)。その後、赤色の斑は色あせていき、丁度レース模様のような状態になって消えていきます。経過は良好で感冒様症状も少なく、合併症も殆どありません。
治療は対処法的に抗炎症剤服用で、全身状態も良好のままに治ります。
現在伝染経路や伝染期間がはっきりしないため、学校保健法による伝染病には指定されておらず、登校の可否は地域の方針に従ってください。
内藤茂樹先生
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2F
マリンクリニック
皮膚科・美容外科・アレルギー科
シミについて NEW
夏の強い紫外線の影響でシミが増え、気になる方が増えてきました。ソバカス、老人性色素斑(頬などにできる丸いシミ)、日光花弁状色素斑(日焼けの後にできるシミ)、遅発性太田母斑様色素斑(成人以降に頬などにできる褐紫色のシミ)はレーザーで治療します。老人性疣贅(加齢によるいぼ)は液体窒素で治療します。首の小さないぼはスキンタッグといい、茎があるものははさみで切除し、扁平なものは液体窒素やレーザーで治療します。肝斑は女性に特有で、紫外線により増強します。レーザーは悪化させる恐れがあるので内服薬・外用薬・フォトフェイシャル等で治療します。
ビタミンC大量点滴療法の効果とは?
ビタミンC大量点滴療法の有効性が2005年に米国国立衛生研究所とガン研究所により発表されてから、アンチエイジングやガン治療に効果があると脚光を浴びています。ビタミンCは強力な抗酸化作用があり損傷した細胞や組織を修復し免疫効果を高めます。「古い細胞のさびを取り若返らせる」といったところです。それと同時に酸化作用のある過酸化酸素を発生します。正常な細胞はカタラーゼという酵素により過酸化酸素の影響を受けませんが、ガン細胞にはこれがないため破壊されます。これが「ビタミンCがガン細胞を選択的に殺す」と言われる所以です。ビタミンC大量点滴療法(¥13,200~所要時間約60分)、疲労回復、二日酔いには各種ビタミン剤を含んだマイヤーズカクテルを点滴します。(¥16,500)
※ガン治療は別途血液検査が必要です
ワキの汗について
ワキの汗はエクリン汗腺とアポクリン汗腺から作られます。
エクリン汗腺は水っぽい汗で、これが多いと「多汗症」です。アポクリン汗腺は湿っぽい汗で、これが多いと「わきが」です。わきがの場合特有の汗の臭いがあり、シャツのワキが黄色くなる、耳垢がベトベトするなどの特徴があります。治療は、「多汗症」には汗止めの外用薬、ボトックス注射などがあります。「わきが」は外用剤が効かない場合は手術で治療します。皮膚を切開し反転させアポクリン腺を切除します。傷を小さくするために超音波メスを併用することもあります。手術で7~8割は切除できます。術後の固定と安静が必要です。
帯状疱疹ワクチンで予防
帯状疱疹は、からだの片側に痛みを伴う赤い発疹や水疱が帯状にあらわれる病気です。
原因は子どものころに感染した水痘(みずぼうそう)のウイルスです。このウイルスは治った後も神経節に潜んでいます。疲れやストレス、加齢などで免疫力が低下するとウイルスが神経に沿って拡がり発症します。激しい痛みを伴いしばらく続くことがあります。また顔に発症すると顔面神経マヒや視力障害を起こすことがあります。80歳までに3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。50歳以上で増加します。自費にはなりますが18歳以上の方は帯状疱疹ワクチン接種の対象となります。生ワクチンと不活化ワクチンがありますので主治医に相談するといいでしょう。夏は発症しやすい時期なので検討してみてはいかがでしょうか。
※満50歳以上の浦安市民は帯状疱疹任意予防接種の一部費用の助成が受けられます。(接種時要申請)
ワキの汗について
Q:ワキの汗に悩んでいます。(32歳主婦)
A:ワキの汗はエクリン汗腺とアポクリン汗腺とから作られます。エクリン汗腺は全身にあり、体温を下げる時や緊張した時にかく水っぽい汗です。これが多いと「多汗症」です。アポクリン汗腺は限られた部位にしかなく湿っぽい汗で特有の臭いがあります。これが多いと「わきが」です。
治療ですが、「多汗症」には、発汗の原因となる物質の働きを抑える新しい外用薬が認可されました。難治例にはボトックス注射、交感神経切断術などがあります。「わきが」は手術で治療します。皮膚を切開し反転しアポクリン汗腺を切除します。超音波メスを併用することもあります。手術で7・8割は切除できます。術後は3日間程度の創部圧迫が必要です。
腱膜性眼瞼下垂とは?
Q:まぶたが重くなり肩こりや頭痛に悩まされています。(62歳女性)
A:腱膜性眼瞼下垂でしょう。まぶたを上げる眼瞼挙筋の腱膜とまぶたにある瞼板との間が緩んでずれてしまい、まぶたが開けにくい状態です。まぶたが下がってくると、二重の巾が広くなる、おでこにシワがよる、顎が上がるなど特有の顔貌になります。
また、ミューラー筋という筋肉に常に緊張がかかるので慢性の筋緊張性頭痛や肩こりを引き起こします。手術で改善します。皮膚を切開し、ずれた腱膜を瞼板に再固定します。治療には健康保険が適用されます。お顔の印象もかなり若返ります。
伝染性軟属腫(水いぼ)について
Q:プールの先生から取るよう言われました。
A: 水いぼはドーム状の軟らかくて水っぽいできものです。伝染性軟属腫ウイルスの感染により発症します。
幼児はうつりやすく、接触感染することが多いので、取ってくるように言われたのだと思います。
特に、湿疹のあるお子さんは、かき壊しやすいうえに引っかき傷からウイルスが入り広がりやすいので早めに診察してもらってください。治療は、ピンセットでつまんで取ります。痛がりますので広がる前に取ってしまった方がいいでしょう。あらかじめ麻酔のテープを貼っておくと痛みが少ないです。
三橋 清院長
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2F
なな耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科・アレルギー科
スギの根本的治療は無いのでしょうか?
アレルギー体質を変える根本治療として減感作治療があります。減感作治療は100年以上の歴史があり、皮下注射で行われていましたが、2000年前半頃から舌の下に薬を1分保持して行う舌下免疫治療が確立されました。
この舌下免疫療法は、スギ抗原のタブレットを毎日約3年間続けますが、効果は数カ月で期待できます。
スギ花粉症で薬で治らない症状がある場合や眠気などの薬の副作用が強い方、根本的に治したい方が適応となりますので、ご希望の方は医師にご相談ください。
副鼻腔炎と頭痛について
Q:2週間前から頭痛が続き、内科で血液検査や頭部CTを取りましたが異常がなく、副鼻腔炎ではないかと言われました。頭痛は頭を下げるとひどくなります。
A:痰頭痛の原因のうち、副鼻腔炎の頻度は低くありません。 副鼻腔は鼻腔の周りにある空洞で頬部から目と目の間、額にかけて広がっています。頭と接近しているため、炎症を起こすと頭痛や頭重感が出現します。鼻症状がなくても頭重感がある時は副鼻腔炎を疑ってみてください。
痰や喉の違和感について
Q:2週間前から痰(たん)が喉に溜まって、違和感があります。喉に何かできていないか心配です。痛みはありません。
A:痰は肺から産生されたもののほか、鼻や副鼻腔粘膜から産生され、喉に落ちてくるもの(後鼻漏)があります。咳が出ないということですので、後鼻漏の可能性があります。
後鼻漏は鼻汁ですので粘張度が高く、喉に張りつき排出しづらいため、違和感や咳払いなどの症状として自覚することがあります。鼻炎や副鼻腔炎の可能性がありますので痰が長引くようでしたら耳鼻咽喉科で一度ご相談してみてください。
スギ花粉症の根本治療について
Q:スギ花粉症の根本的治療は無いのでしょうか?
A:アレルギー体質を変える根本治療として減感作治療があります。
スギ花粉の原因となる抗原(アレルゲン)を少量から舌下に投与して、体をアレルゲンに慣らし、根本的な体質改善が期待される治療法です。初回と増量日のみ医療機関で投与しますが、2週目以降は自宅で行えます。約3年から5年間続けるもので、効果は内服開始から数カ月で期待できます。
スギ花粉症の方で薬で治らない場合や薬の副作用が強い方が適応となります。
扁桃腺の手術について
Q:6歳の娘ですが、扁桃腺が大きくて、取るべきか悩んでいます。
A:扁桃腺摘出術は適応のある場合のみ行います。その適応とは、毎日大きないびきをかいて苦しそうに寝ていたり、無呼吸がある場合、また扁桃腺が化膿しやすく、年に4回以上急性扁桃炎を起こす場合です。
また、手術をすると夜静かに深い睡眠をとれるようになるだけでなく、中耳炎、副鼻腔炎などの難治化を改善する可能性もありえます。詳しくは専門医にご相談されてみてください。
副鼻腔炎について
Q:2週間前から頭痛が続き、内科で血液検査や頭部CTを取りましたが異常がなく、副鼻腔炎ではないかと言われました。頭痛は頭を下げるとひどくなります。
A:頭痛の原因のうち、副鼻腔炎の頻度は低くありません。
副鼻腔は鼻腔の周りにある空洞で頬部から目と目の間、額にかけて存在します。
頭と接近しているため、炎症を起こすと頭痛や頭重感が出現します。鼻の奥に溜まっている感じ、鼻汁が喉に落ちる、喉に痰が溜まっているなどが副鼻腔炎の症状です。
内科的検査や治療で解決しない時は副鼻腔炎を疑い、耳鼻科を受診してみてください。
浜野ナナ子院長
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